西洋医学の真実 ~ほとんどの健診&検診はムダである(前)~

がん対策として「早期発見・早期治療」とあちらこちら盛んに謳われているが、こういった、世間では常識とされていることほど疑ってみた方がいい。先日取材で会った新潟大学大学院教授(予防医療学)の岡田正彦氏は、「そもそも集団検診で見つかるようなレベルまで大きくなったがんは、もはや早期発見とは言えない」と指摘する。

私のまわりでもよくあるのが、検診と検診の間にがんになってしまったというもの。去年は異常なしだったのに、今年は末期がんを宣告されたという悲劇も決して珍しくない。
また、集団検診に使う検査機器が人体に与える悪影響も見逃せない。レントゲン検査の放射能、検査機器の電磁波など、医療機器で人体にまったく害をなさないものはない。妊婦のお腹に超音波を当てて、胎内の赤ちゃんを見るエコー検査も、激しく細胞分裂している胎児に大量の電磁波を浴びせることが危険でないはずがないだろう。
つまり、『早期発見・早期治療』の旗印の下、現在盛んに推奨されている健診・検診は、個々の医師の善意とは関係なく、構造的に金儲け主義の産物でしかないと考えれば納得がいく。ちなみに、私の周囲には健診や検診なんぞ受けたことがないという医者が非常に多い。彼ら自身、その有効性を信じていない証拠ではないか。

2008年4月から法制化された特定健診。これで得したのは誰か?高血圧患者約3000万人、糖尿病患者・予備軍は約1600万人。死亡者の原因疾患を見ると、がん、虚血性心疾患、脳卒中で約60万人と、日本人の3人に2人がこれらの生活習慣病で亡くなっている。
 

だから若いうちから病気を予防して健康なひとを増やし、結果的に国民医療費を抑制しようということでスタートしたのが特定健診である。が、メタボの診断基準を作成した委員会メンバーのうち国公立大学の医者11人全員に高血圧などの治療薬メーカーから合計約14億円の寄付があったと、2008年3月に読売新聞が調査結果を記事にした。
わが国では、健診や検診に多額の税金が使われている。それでも効果があって、国民の病気が減り、健康なひとがどんどん増えているならいい。が、検診により病気が減るどころか、むしろ医療費は年々増加し、病人が増えていることは周知の事実だ。
ぶっちゃけた話、医療も商売である。だから、病人を治療するのみならず、作り出すのも当然と言えば当然のことだ。病人が増加した結果、国民医療費は33兆円を超えた。このお金がどこに行くのか。医者の他、製薬メーカーや卸、医療機器メーカー、看護師・薬剤師などの医療従事者、調剤薬局、介護福祉関連の従事者などに支払われるわけで、多くの人が医療によって生計を立てているのである。
極論すれば、医療の世界は癒着産業である。新薬で大当たりを目論む製薬会社。そこへの天下りを狙う厚生官僚。研究費という名目で寄付金をもらい論文を作文する研究者。莫大なお金が、医療の発展という大義名分の下で費やされているのだ。そこに利権が絡むとなれば、実際には大して効果のない薬が承認されたり、以前のものより効能が劣る薬が承認されたりすることもあり得ると考えた方がいい。(続く)


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