限度額適用・標準負担額減額認定証

質問:
市民税非課税世帯である国民健康保険の被保険者が入院した場合の、医療費や標準負担額(入院時食事代)の減額認定について知りたい。
回答:
市民税非課税世帯は「限度額適用・標準負担額減額認定証」の交付申請をすることができます。この証を医療機関に提示すると、入院の医療費にかかる一部負担金と標準負担額(入院時食事代)を以下のように抑えることができます。
なお、市民税非課税の判定は、8月から3月までの入院についてはその年度の課税状況で判定し、4月から7月までの入院については前年度の課税状況で判定します。
 
入院時の一部負担金(保険適用の医療費のみ)
・70歳未満の市民税非課税世帯  35,400円
・70歳以上の市民税非課税世帯  24,600円
・70歳以上で、世帯主と加入者全員が市民税非課税&所得が一定基準以下  15 ,000円

標準負担額(入院時食事代。1食260円が通常)
市民税非課税世帯で90日までの入院  1食あたり210円
市民税非課税世帯で90日以上の入院  1食あたり160円
70歳以上で、世帯主と加入者全員が市民税非課税&所得が一定基準以下 1食あたり100円
 
手続き
申請期間:随時
申請窓口:国民健康保険課
申請者:世帯主
申請方法:窓口にて直接
受付時間:月曜日から金曜日まで(午前8時30分から午後5時まで)
必要なもの:保険証
90日以上入院している場合は、そのことが確認できる入院費の領収書の写し等
 
注意事項
認定日は原則、申請した月の1日から。国民健康保険税に未納がある場合は認定できない場合あり。また、やむをえず「限度額適用・標準負担額減額認定証」を提示できずに通常の食事代を支払ったときは、標準負担額減額差額申請すれば、実際の負担額と減額された場合の差額が払戻しとなる。

相続:『小規模宅地特例&特定居住用宅地特例』のまとめ

【トレンド】
最近、資産家の人たちが、自宅の評価額が高くて相続税が払えずに全部もしくは一部を売却せざるを得ないケースが増えている。対策のひとつとして、評価額を低くすることのできる特例の申請・適用を考えておきたい。

この特例では、亡くなった人が自宅として使用していた土地については、200平方メートルまでの部分について50パーセントの評価(小規模宅地等の特例)に、さらに、その土地を同居の相続人がそのまま相続して住み続けていれば、240平方メートルまでの部分については20パーセントの評価(特定居住用宅地等の特例)になる。この特例を使うことは非常にメリットが高い。財産分割においては、なるべくこの特例が使えるように配慮したい。


ところが、平成22年度改正によって、平成22年4月1日以後の相続では、この子どもが独立して自分の持ち家に住んでいるような場合には、自宅敷地のうち、この子どもが相続した部分に特例が使えなくなった(妻が相続した部分には特例適用可)。

仮に、亡くなった夫の遺産がこの自宅敷地(特例を使う前の評価額は1億円)と、その他財産2億円の合計3億円として、自宅敷地は最初の設定どおり、妻と子どもが1/2ずつ、その他財産は、配偶者の税額軽減(配偶者がもらった一定の金額までの財産については相続税がかからないというもの)を最大限適用できるように相続したとすると、平成22年3月31日までの相続なら、相続税は約845万円。平成22年4月1日以後の相続なら、約1654万円と、倍近くに税額が跳ね上がる計算になる。
この改定内容をキチンと理解できていない相談者が非常に多い。

【ポイント】
●基本的に、相続税は増税路線であることは明らか。このトレンドを知って、元気なうちから家族で対策を講じておくべし。
●東日本大震災に配慮してH24年度の実施は見送られたものの、基礎控除額の改定は目前に迫っていると認識すべし。現行法上では「基礎控除5000万円+1000万円×法定相続人数」は無税。ところが改正後は、非課税範囲が「基礎控除3000万円+600万円×法定相続人数」と大幅に縮小される。
●特定居住用宅地等の特例を受けるためには、「被相続人と一緒に暮らしていた」とか「住民票上の住所が同一」とかではなく、『生計を共にしていた(被相続人を扶養していた)』ことが必要。親の最期が近そうだからといって、慌てて引っ越してくりゃいいってものではない。
●親も子も、相続の可能性のある資産について情報共有し、合理的な承継の方法を協議できるような良好な関係を日常的に作っておきたいもの。

以上

相続:小規模宅地特例&特定居住用宅地特例7

Q:
家族構成は母ひとり子一人。母は亡くなる8ヶ月前から民間の有料老人ホーム(分譲)を購入・生活していた。この場合、小規模宅地等の特例、特定居住用宅地等の特例を受けられるか。

A:
母親がホームで介護サービスを利用していたとすれば、住民票をホーム所在地に移しているはず。この段階で、母子は同居していないことになる。が、母の生活費や介護費を子が負担しているのであれば生計を同一にしていたと見ることができなくもない。ただし、エビデンスは必要。

また、老人ホームの場合、購入したといっても所有権ではなく「終身利用権」である場合がほとんど。つまり、自宅はあくまでも元の家という理解ができないこともない。介護保険法上も、特別養護老人ホームや老人保健施設と同様、介護保険施設でカテゴライズされている。

このあたりは、相談する税理士のスタンスに左右される。税務署に対してどうアプローチすれば特例適用が可能となるか。これについて真剣に考えてくれる税理士を確保できるかどうかが鍵になる。通常の相続よりも作業負荷が増えるため、ある程度の顧問料も覚悟しておいたほうがいい。

税理士にも、税務署の手先のような輩も多く、相談者にきちんと納税させることをポリシーにしている場合も多いから要注意。

相続:小規模宅地特例&特定居住用宅地特例6

Q:
今回父が亡くなり、以下のような一次、二次相続を考えている。
被相続人父(資産は評価額1億円の居住宅地)、その配偶者である母(資産は現金8千万)、私の3人。土地は母が相続し居住用宅地の特典を受け、同時に私に代償金5千万を払う。

これによる相続財産はあくまでも土地の特例評価2千万のみで相続税不要のはず。

その後、二次相続対策として私が居住用財産の特例を受けられる要件を整えておき、母が亡くなった時は『母から当該土地1億+残財産3千万を相続する』。

この場合の相続評価は、土地の特例評価2千万+現金3千万の5千万で相続税不要・・・。

で、質問。居住用宅地評価の80%減と代償分割を併用することは可能か。また申告書で個人別の相続財産を記載すると、母がマイナス3千万、私がプラス5千万になり、マイナスという数字に違和感がある。問題はないか。要するに代償分割を使用することで母の持つ8千万を無税で受け取れればありがたいのだが…。


A:
プランの前段は問題なし。二次相続については、未だ相続開始していないので、現在のプランが妥当かどうかは判断できず。不動産の評価額は変動するし、税法も変わるため。

*代償分割:財産を多くもらった相続人が、他の相続人に対して金銭を支払うことにより不公平感を解消するもの

相続:小規模宅地特例&特定居住用宅地特例5

Q:
私の実家は土地・建物とも父名義で、父と母が同居していた。
この度父が亡くなった、亡くなる半年ほど前から両親の身の回りの世話をするため、私が実家に戻り両親と生活していた。今回の相続で私が実家を相続した場合、下記のような場合でも「同居親族」として小規模宅地等の減額を受けることは可能か。

  ・私には私名義の自宅があり、現在も妻が生活している。
  ・約半年前に実家に戻り、実際に両親と生活していた。
  ・父が亡くなって約2ヶ月後に住民票の住所を実家に移した。
  ・いずれは私の妻も呼び寄せ、終身ここで生活するつもり。

A:
この特例は、生活の基盤となっている住居もしくは店舗(事業に使っている建物)を、相続税支払いによって手放さないでい威容にとの主旨で制定されたもの。住民票を移したからといって、共に生活しているということにはならない。あなたには他に持家があり、そこに妻が居るわけですから。

また、両親(被相続人)と同居していたことよりも、生計をひとつにしていたことが必須要件。従って、現状ではこの特例を受けることは無理。

相続:小規模宅地特例&特定居住用宅地特例4

Q:
現在、父所有の土地に父母が一軒家で住んでいる。これを取り壊し、この土地に3世帯住宅(父母、兄夫婦、妹夫婦)を建てて一緒に暮らす計画あり。住宅の形態を検討中である。

①3つの戸建②メゾネット方式での3部屋③二世帯住宅+一戸建て・・・。

どれを選択すれば小規模宅地等の特例(80%減額)を受けられるか。または、受けられない?


A:
この特例を受けられる基本的な条件は「生計の同一」であり、建物の形態ではない。父(将来の被相続人)と生計をひとつにしていれば、二世帯住宅で生活区域が別であっても申請・適用は可能。

ただし、二世帯住宅でも『階段が外付け』の場合、実質的に同居とは見なされず適用除外となったケースもあるらしいから要注意(プライバシーどうのこうのといった問題がなければ、内階段にしておくに越したことはない)。また、この特例には期間があり、将来に渡り保障されるものではないとご承知おきを。

相続:小規模宅地特例&特定居住用宅地特例3

Q:
昨年(平成23年)、相続時に小規模宅地の特例を申請し家屋及び土地を取得した。この特例を活用する際に、被相続人には同居の者はおらず、借家住まいであった私が遺産分割により相続した。
が、実際取得したものの職場までの距離が遠くなってしまうこと等デメリットの方が多く売却したい。売却しても問題ないか。
また、親族に売却する場合、市場価格の何割程度の譲渡価格ならば税務署に贈与と指摘されずに手続きできるか。

A:
相続で取得したということは、所有権を取得し、登記もしているということ。
ならば、これを売るのはあなたの自由。一切問題なし。
税務署が贈与と見なさない額については、税務署に聞くべき。
あなたの顧問でもない一税理士が何かを言って間違いがあるとご迷惑をかけるので…。

相続:小規模宅地特例&特定居住用宅地特例2

Q:
土地は父(1/2)・母(1/2)の共有、建物も父(1/6)・母(1/6)・私(4/6)の共有です。他に自宅あり。私は法人の社長で、法人には父も母も出資しています。

昨年母が亡くなりました。母の分の土地を父が全部相続した場合、小規模宅地の特例は適用可能でしょうか。また、私が相続した場合や共有で相続した場合にはどうなるのでしょうか?父も高齢であり、今後のことも含めてどのようにしたらいいのかアドバイスをお願いします。


A:
建物がご両親のご自宅で父が相続した場合には、小規模宅地の特例は適用可です。また、共有の場合には、父の部分のみ特例の適用となります。建物に自宅以外の部分(貸付部分)がある場合には、さらに減額ありです。

あなたは母と同居していなかったので、この特例は受けられません。父と共有で相続した  
場合も、あなたが取得する共有部分は特例の対象にはなりません。

将来的に、父の自宅の相続について特例を受けるためには、同居して家計をひとつにして生活しておかなければなりません。

以上

相続:小規模宅地特例&特定居住用宅地特例

Q:
父親名義の土地に2世帯住宅を建てる計画あり。建物は息子である私名義(100%)にする予定。この場合この特例は受けられるか。受けられない場合、例えば建物の名義を半々にすることで、その割合に応じて特例が受けられる等の可能性はあるか。

A:
小規模宅地の特例を受けるためには、2世帯住宅であれ何であれ、あなたと父親は生計を同一にしていなければ要件を満たさない。建物の名義を半々にしても、それは建物所有権の問題であり、特例はあくまでも相続した土地に関するもの。よって、前記要件が満たされない場合は、特例の適用からは除外となる。

相続・資産分割に関して今から検討しておくべきこと

最近急増しているお金がらみの相談。資産承継について気づいたことを整理しておきます。

まずは前提となる問題認識から・・・。
●年間100万人以上が死亡するにも関わらず、税収入に対して相続税の割合が低い(3%)。
●一般家庭の平均的な相続額(3千万円台)ならば、1円すらも相続税を払わなくて済む。
●遺産発生世帯の中で、相続税の申告をしているのは約4%に過ぎない。

●この4%が本当の資産家であり、これら富裕層にはFPなどのプロがついているため、相続対策など
 を講ずる必要はない。むしろ積極的に税金を払ってもらうべき。
●老老相続に係るトラブルや納税リスクに備えるべきは、平均的相続額(3千万円台)レベルの人たち。
●彼らが直面する具体的な課題は、次の3点に集約される。
 (1)限られた相続資産の円滑な分割
 (2)故人の預金口座からの円滑な引き出し
 (3)認知症の親からの資産継承

今から考えておきたいこと
●基本的には、各ケースの手続について理解し、それに則って実行するということ。

 誰しもが必ず通る道ゆえ、どこかのタイミングでしっかりと学んでおかねばならない。

●より円滑でロスの少ないアクションを取ろうと思ったら、親が元気なうちから資産状況を子供たちと共 有し、現金については早期に子供の口座への振替えを開始すること。歳とった親は、早いうちにきちんと資産継承の話をすべき。お金をあの世に持っていくことはできない。いやでも死んだら子供たちの世話にならずにはいられない。そのことを認識して、子供世代にこそ今から預金をシフトしていくべき。

●生前から資産継承する条件として、親の月々の生活費、有事(施設入所、高度な手術等)の場合の 費用充当に係る約束事を文書および録画録音で記録に留めておくこと。

●家族会議の開催に困難がある場合には、遺言状を作成すること。

●日常的に気軽に相談できるプロを確保しておくこと。社会福祉士、行政書士あたりと人間関係を作れ たらベストか。人間づきあい的にもコスト的にもざっくばらんな関係を築ける確率が高い。日常の忙し さにかまけて先送りしていると、いざそのときになって右往左往した結果、無用の出費をしてしまいか ねない。

と、まぁ、こんなところでしょうか。

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