デリーシャスな交遊録-第4回 野島クリニック院長 ”超ミネラル博士” 野島尚武氏の巻
今回は、2年ほど前からお付き合いをさせていただいている"超ミネラル博士"の野島尚武医師をご紹介したい。
一切の薬を使わずに、がんをはじめとする生活習慣病を次々と治すことで注目の野島尚武氏(以下、野島院長)の登場である。1944(昭和19)年、満州生まれ。長崎大学医学部卒後、鹿児島大学医学部助教授、千葉県松戸市保健所長等を経て、05年より野島クリニックを開院。ミネラル医療の先駆者として、1万人以上のがん患者の治療に取り組みながら、科学的立証に向け研究を重ねる日々である。
がんをはじめ、今日、多くの人たちを苦しめている健康上の問題は農業と密接に関係している。本来、自然のままの土壌や水中には、人体の生理作用に必要なカルシウム、鉄、亜鉛、コバルト、マンガンなどの多くの種類の微量ミネラルが含まれている。私たちは、これらのミネラルを植物や、植物を餌として育った家畜や魚、野生動物を経由して体内に吸収していたのだが、人類が食糧確保のために農業技術を変革。品種改良し、窒素、リン酸、カリウムを人工的に与えて育てる無機農法を開発したことですべてがおかしくなってしまった。土壌汚染により、土壌からミネラルを吸収していた微生物が死滅。ミネラルを含んでいない野菜や果物をいくら食べても身体のためにならないばかりか、残留農薬によって病気にされてしまうリスクすらある。現実に、先進国の人々に生活習慣病がまん延している最大の原因はミネラルの不足であり、それをもたらしたのは近代農業のあり方だというのが持論である。野島院長は、花崗岩から硫酸抽出法により多種類の金属元素を液状に抽出したミネラル水溶液を患者に処方している。農業政策を変えるには時間を要するから、それまでの暫定措置として研究開発したのがこの超ミネラル療法で、その治療実績は凄まじいものがある。
野島院長の名前が一気に全国区となったきっかけは、06年に発刊の『超ミネラルがあなたの健康を守る』(コアラブックス)。現代医学でさじを投げられた患者が、ミネラルを適切に摂取することでがんや糖尿病が簡単に治った症例が数多く紹介されている。「現代医学の最重要課題は、狂ってしまった私たちのミネラル・バランスをどうやって回復したらいいかということ。原因が明らかなのだから、かつての有機農法に軌道すればいい。あるいは、人体に必要なミネラルを肥料にイオン化させて注入させるなどの行政指導を行うべき」と厚労大臣や農水大臣にも聞かせたいような内容であるが、同業者からは距離を置かれている。野島理論には科学的根拠がないと相手にされないのだ。しかし、「ミネラル療法で治癒する再現性が疾病ごとに検証されており、やがてその治療実績を無視できなくなる」と熱く語る野島院長の言葉には説得力がある。なによりも、患者の病気を心の底から治してあげたいと思っていることが全身から窺がえるのがいい。データ偏重の嫌いがある昨今の医師にはすっかり見られなくなった、赤ひげのような匂いが感ぜられるのだ。
実は、野島院長の支持者には、政治家をはじめ各界の著名人や有識者が多い。そして、医者も…。患者には野島流ミネラ
ル療法を使わない医師も、自分や家族のためにはすがるように野島院長を訪れているのである。このことは何を意味するの
か、じっくりと考えるべきではないか。野島院長は、いま時の人となろうとしている。