NPO法人 二十四の瞳
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がん患者の駆け込み寺

こんにちは。ジャムおじさんです。
がんについての話が続いていますが、今では「がんと言えば帯津」と言われるまでになった、埼玉県川越市の帯津三敬病院のことに触れておきたいと思います。
 
帯津三敬(おびつさんけい)病院は、西洋医学では見放されたがん患者さんたちを一手に引き受けて治療している病院です。おそらく、98歳の現役ドクターとして有名な聖路加国際病院の日野原重明氏に次いでメジャーな院長・帯津良一氏。彼は、例え保険適用外であっても、西洋医学では科学的根拠がないとされていても、患者さんのがんが良くなる可能性がある治療法であればどんなものでも採り入れるという基本方針を徹底しています。
 
西洋医学でなされる治療法以外のものを「代替医療」と言いますが、帯津三敬病院には多種多様な代替医療がラインナップされており、患者さんと主治医が協議しながら、患者さんの希望に沿った形で治療法が決められていきます。素晴らしい!がん患者さんやご家族たちの間では、『がん患者の駆け込み寺』とまで言われ、絶大な信頼を得ています。
 
なかでも有名なのが音楽療法です。音楽というものには、人間をストレスから解放し、緊張をほぐし、生きる力や回復する力を呼び覚ましてくれる効能があるといいます。例えば、末期がんの患者さんの回診をする前に音楽療法を行っておくと、患者さんが笑顔だったり、前向きな心持ちだったりして、回診の質が非常に高まるのだと帯津氏は話しています。
 
帯津三敬病院にやってくる患者さんの8割が進行がんで、西洋医学の世界で「もうこれ以上できることはありません」と告げられた方たちです。酷いことをいう医者が世の中には多いものです。西洋医学とは科学の学問ですから、データ的に改善の見込みがないと判断するケースは当然あるでしょう。しかし、こうした宣告には一個の人間と人間が向かい合う空間の中に、「こころ」というものが存在していません。不幸にもがんに侵されてしまって、心身ともに落ち込んでいる可能性の高い患者さんに対して、少しは気の利いた言い方ができないものでしょうか。おそらくこんな医者でも、自分の家族に対してであれば、こんな患者さんを奈落の底へ突き落とすような物言いはしないはずです。こんな話を聞くと、私のほうが恥ずかしくなってしまいますね。

さて、帯津三敬病院に話を戻すと、私が素晴らしいと思う理由がもうひとつあります。そのことについては、また次回ご紹介します。当たり前だけど、どこの病院もやっていないこと…、とだけヒントを出しておきますね。

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