NPO法人 二十四の瞳
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「抗がん剤の有効性」の定義とは

こんにちは。ジャムおじさんです。前回からの続きで、がんの3大療法のひとつ、抗がん剤について驚愕の真実をお話しします。
 
仮にある患者さんにその抗がん剤が有効だったとしましょう。問題は、どう有効なのかということです。 驚愕の回答はこうでした。
「ある患者さんに対してある抗がん剤が有効であるという場合、“有効”の定義は、もともとのがんの大きさが半分に縮んだ状態が4週間続くこと」なのです。
 
臓器にメスを入れられ、髪の毛が抜けたり、吐き気がしたり、そんなつらい思いをしながらもじっと我慢して抗がん剤を服用し続けている患者さんたちは、果たしてこの真実を聞かされているのでしょうか?
 
こういうところが日本の医療の、そして日本の医療者たちのイヤなところです。インフォームド・コンセントは、一体どうしちゃったんですか?
 
この真実を知ってから、私は日本の医療者や政治や行政に嫌気がさすようになりました。だって患者さんは、この苦しみを乗り越えた向こうには健やかで健康な日々が待っているんだという希望があればこそ、治療に耐えているんですよ。
「10人中2人にしか効かないんですよ」という説明を受けていたとしたら、だれが身体じゅうに不快感をもたらすあんな強い薬を使うものですか!
 
このことがあってしばらくしてから、別の医者からこんなことを聞きました。「うちはがん家系なんですよね。4年前に父が逝ってしまったんですが、年齢的なこともあったし、手術はしませんでした。もちろん放射線も抗がん剤も。ああいうのはまっぴら御免ですから。」
 
私は思いました・・・。

正直でよろしいと。ならば患者にも正直に振る舞ってくれと。
わがNPOの会員のみならず、これを読んでくれたみなさんにも、とにかく声を大にして言いたい。
もしも運悪くがんが見つかったとしても、慌てて治療法を決めないこと。
ひとりでも多くの医者に、「あなたの家族がこの状態だったらどうするか」について見解を聞くこと。
可能な限り手術はしない道を考えること。
どうしても手術ということになってしまったら、“手術成功”の定義、術後の治療法、退院後の生活イメージを詳細かつ具体的に納得できるまで聞き出すこと。 そのうえで自分自身で治療法を選択することです。

とにかく、抗がん剤は2割しか効かないのです。効きもしない強い薬で最悪の予後を過ごした挙句に再発してしまう可能性があるという真実を、是非頭のどこかに入れておいてください。そして、ご自身や愛するご家族を自ら護っていくという意識を、そのための勉強を心がけていただきたいと強く希望します。

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