Let’s join us !

今夏より、東京都多摩市、宮崎県都城市に続き、東京都目黒区にわがNPOの拠点が新たに開設します。開設といっても物理的に事務所ができるわけではありません。私の考えに賛同いただいた方おふたりが、本業を続けながら、NPO『二十四の瞳』の活動を生まれ育った地元で提供していくことになったのです。いずれもご自身の両親の今後を考えて、いまのうちから地元でセイフティーネットを構築しておきたいということで、トントン拍子に話が決まりました。自分たちが対応できない場合は私の方に振っていただいて構わない、運営上で困ったことが生じたら24時間いつでも携帯を鳴らしてもらって構わない、という条件に安心していただき、とりあえずスタートしてみる・・・、そんな感じでしょうか。それでいいと思います。なにごとも肩に力を入れすぎるとダメですからね。
 
そんなわけで、私としては、全国各地にNPO二十四の瞳の活動を少しずつでも浸透させていければいいなと考えるようになりました。コールセンター、相談対応サポート、啓発講座の講師やネタ、地域の事業者へのアプローチガイド、そしてNPOの看板等のインフラと活動に必要なツール類についてはこちらでご用意致します。みなさんは、当座はあまり大きなことは考えずに、無理せずにみなさんの理解者をひとりずつ拡充していくのがいいと思います。そして、いつのまにか20名、いや、まずは10名程度のコミュニティが自然形成されていけばいいのかなと考えています。
 
あと、年に1~2回は、全体で集まってなにかイベントができればいいとも考えています。また、各拠点のリーダーが定期的に集って情報交換や情報共有もしたいと考えています。少しでもご関心を持っていただけたなら、添付の返信票をファクスで送ってください。折り返し、NPO『二十四の瞳』のブローシャーと、今回のパートナー募集要項について発送させていただきます。この唐突かつ不躾なお手紙が、なにかしら新しい可能性の芽となることを、心の底から強く強く希望致しております。
 
●応募資格 原則として社会福祉士資格保有者。他の医療福祉専門職は応相談。
●提携費用 
 ①NPO二十四の瞳の賛助会員となっていただくこと(提携時10万円)
 ②コールセンター利用料(月1万円)
 ③データベース管理料(月1万円)
●支援内容
 ①NPO『二十四の瞳』の商標利用権
 ②NPO『二十四の瞳』のブローシャー配布(200セット)
  ③啓発講座スライド(医療、福祉、法律、お金、葬儀)
 ④各種イベントチラシ&アンケート用紙
 ⑤医療機関、介護事業者等へのアプローチツール
 ⑥マスコミへのアプローチツール
 ⑦運営に係る24時間365日の電話サポート(メール、ファクスも可)
●パートナーシップ契約書

白パンは短命のもと

Food Revolution 10をお届けします。

イタリアやユダヤの人たちの間では、加工された真っ白な食パンは体に悪いとされています。
厳密に言えば、精白小麦粉がよくないということです。

昔のように穀物を石臼で精製していた時代は、胚芽や繊維が残るため、真っ白な小麦粉はできませんでした。
でもそれがよかったんですよね。
だって、胚芽や食物繊維の中にこそ、食物繊維、ビタミンB、善玉脂質など、私たちの体にいいものがたくさん詰まっていたのですから。

今の時代、これらはすべて穀物粉砕機で抹消されてしまいます。
その結果、真っ白になった小麦粉(精白小麦粉)はただのブドウ糖のかたまり。
砂糖と何ら変わりない食べ物になってしまうのです。

そして、大量のブドウ糖は炎症を招き、体内のインスリン代謝を狂わせます。
精白小麦粉ではなく全粒粉のものを選びましょう。
全粒粉を多く摂る人は、健康で長寿であるという研究結果が発表されています。

 
ということで、今日のルール。
『白パンを食べない』
 
あと、油についても一言。

化学物質を使って抽出された油はよくありません。
添加物ばかりで、善玉脂質が乏しいからです。
お料理には、昔ながらの製法で作られた、オリーブ油、シソ油、ゴマ油、ヤシ油、ピーナッツ油がお奨めです。

【華野小町プロフィール
宮崎出身の料理研究家。管理栄養士。
卒業後、大手給食会社や医療機関勤務を経て2000年よりフリー。
NPO二十四の瞳では、会員向けに個別食事指導や講演を行っており、『食の女神』として大人気! (by ジャム)

いかがですか?

さて、会員からの相談によっては、医者のほか、弁護士、司法書士、行政書士、税理士等は紹介できるようにしておきたいものです。医者はともかく、一般人にとって弁護士や税理士の敷居は高いものです。だからこそ社会福祉士であるあなたが相談者の視線で仲介してあげてほしいのです。もちろん、実際に専門家の稼働が発生すれば、それは相談者と各専門家と別個の契約が必要となります。相談者に対しては、そのことを事前にしっかりと理解させておく必要があることは言うまでもありません。
 
土日祝日や夜間の相談対応については、通常時にみなさんが相談を受付する電話番号をNPO『二十四の瞳』のコールセンターに転送をかけておいてください。一旦こちらで受けてから、緊急性がないと判断すれば翌朝、みなさんにメールまたはファクス、あるいは予め協議した方法で連絡させていただきます。
 
いかがでしょう。運営方法についてイメージしていただけたでしょうか。このご提案は、
前述したみなさんの活動地域のデータベースさえ準備しておけば、みなさんが定職を抱え
ながら、携帯電話一本で実践できる地域貢献活動です。現在のお仕事に過度の負担をかけ
ずに、可能な範囲で地域のお困りごとを解決していく道を探っていただきたいのです。
 
私としては、社会福祉士たるもの、やはり絶えず現場の第一線で地域の方々の相談を援助してさしあげるべきだと思うのです。そして、ひとりでもいいから社会福祉士であるみなさんの力で、いま誰にもうまく相談できないで悶々としている方を勇気づけ元気づけてあげてほしいのです。そしてこの活動の積み重ねこそが、社会福祉士の認知度を高めていくことに他ならないと考えています。
 
残念ながら、医師も弁護士も聖職者も税理士も、一般大衆層のシニアの気軽な相談相手に
はなり得ません。私たち社会福祉士は、幅広い知識と人脈を持って、シニアが直面するで
あろうさまざまな問題を一緒に考え、解決への糸口を提示してさしあげられる唯一無二の
国家資格取得者であると思います。私の考え方に賛同いただける若くて有能な社会福祉士
のみなさん、どうかNPO『二十四の瞳』の輪に加わってみていただけませんか?

続く

本、出ました!

わがNPO過去5年間の相談案件を整理して、快適老後のガイド本にまとめました。

タイトルは、『クールな老後のすすめ』。

ご興味ある方は是非、アマゾンからご購入ください・・・。

社会人の心構え②

前回から、某企業の新入社員に対して行った講演の内容をご紹介しています。
学生と社会人のちがいにフォーカスしながら、『もう許されない学生時代の3つの習慣』について話しています。

今回のテーマは、『人間関係 ~組織人はひとりでは何もできない~』。


学生時代は、大学・学部・専攻・サークルのどれをとっても大体似たような人たちが周りに集っていました。 たまに波長が合わない人がいれば無視してもいいし、無理してつきあう必要はありませんでした。

しかし社会人となったら違います。ビジネスの現場には多種多様の人がいます。人種のるつぼです。出身・年齢や価値観も千差万別。最近では国籍も多種多様になってきました。今後、この傾向はますます強まっていきます。流行の言葉ではダイバーシティと言います。
上司や先輩とウマがあわないからといって、つきあわないわけにはいきません。

とくに日本の会社は集団主義。よほどのことがない限り、例えどんなに有能な人であっても、いかなる仕事であっても、周囲の協力なしにやり遂げることは不可能です。会社組織というのはそんな体制・システムになっているものです。

前回お話したように、みなさんが信頼される言動を積み重ねていったとしましょう。そしてその結果、何かの仕事を任せられたとします。せっかくのチャンスをもらったそのときに、上司や先輩や同僚、さらには他部門のサポートが得られなかったら困りますよねぇ。

みなさんが困るだけでなく、会社としての組織力を発揮できなければ、結果的にお客様に迷惑をかけてしまう。いや、それどころかビジネス機会そのものを逸してしまうかもしれません。つまり、みなさんのみならず、会社の損失となるわけです。

みなさんも私もきっと大好きな福澤諭吉(1万円札の顔だから)。
彼はかつて、英語のSocietyを「人間交際」(じんかんこうさい)と翻訳しました。また、明治時代の辞書にも、社会とは「個々人のつきあい」と表現されています。社会人である私たちは、人間関係を築き、継続して深めていくことの大切さを絶えず意識していたいものです。

さて、ザキヤマさん(架空の新入社員)です。
上司から与えられた課題と悪戦苦闘していると、ひとりの先輩がやってきました。

 「おっ、ザキヤマさん、がんばってるね」

 「・・・」

 「ザキヤマさん、何か問題はないかい?」

 「・・・」

 「遠慮しないで、わからないこととかあったら言ってくれていいよ」

ここでついにザキヤマさんが口を開きます。

 「あっ、特に。ちょっと今テンパってるんで」。
これ、非常によくあるパターンです。
作業に没頭するザキヤマさんが咄嗟に口走ってしまった言葉です。あちらにも決して悪気はないのだけれど、こちらが何かに集中しているときに限って話しかけてくる。そんな間が悪い先輩とか、結構いるものです。

でも、そんなときこそ重要です。先輩の方から何か気にかけてくれたときに、例えその時点では特に困ったことがなかったとしても、タイミング悪いなぁと思ったとしても、感謝の気持ちを表現する必要があります。そこで返す言葉は後々の人間関係の浮沈を握っています。でないと、みなさんが本当に相談に乗ってほしいときに受けとめてもらえなくなる危険性を孕んでいます。 

教訓です。真実が常に正義とは限らない。
仮に申し出を断る場合にでも、いかに「なかなか可愛い後輩だな」と思われるような返事を返せるかどうか。
ザキヤマさん曰く、予めいくつかのパターンを用意しておいてもいいくらいだ・・・ということです。

(続く)

倫理

人間は、感じて、考えて、行動するものだ。
ただ、残念なことに、鈍感な人がいる。
深く考えない人がいる。
考えないままに、場当たり的に行動に移してしまう人がいる。

わが子には、そうなってほしくない。
最近、よくそんな話を聞かせる。
大切なことだと思うから、機会があるたび、似たような話をする。

私たちは、なぜ生まれてきたのだろう。
いったい何者なんだろう。
青い空を見て、白い雲を見て、真っ赤な太陽を見て考える。
でもわからない。

だから探しに出かけるんだ。
自分がいまここにいる意味を。
人生の時間を賭けていい何かを。
それが生きるってことかも知れない。

志や目標が定まれば、
その実現にむけて目的意識を持てば、
何もないよりは、きっといろいろなことを感じられるようになる。
感じ取ったことを、あれやこれやいろいろな角度から考えるようになる。
そこから導き出した答えを実行に移せるようになる。

一発でうまくいけばいいけれど、
現実はそう思い通りにはいかない。
だから失敗して、また別のことを感じて、考えて、行動する。
この繰り返しのなかで、たぶん人間はステップアップしていくことができる。

私がこんなことをひねり出したのは、まだ高校生のころ。
共通一次テスト(いまの、センター試験)のために、倫理社会の教科書を眺めながらだった。

志や目標はどうやって打ち立てるのだろう。
イマジネーション。
ゴールを描くための想像力が必要だろう。
そのために、読書や旅行や人との交流には積極的になるべき。
そんなことを子どもには話してきた。

モンゴル帝国の始祖チンギス・ハン。
彼は、モンゴルの大草原の地平の彼方、周囲を真っ赤に染めながら沈む太陽を見ながら育った。
その感動が、やがて、史上稀にみる大帝国建設の夢に結実していった。

壮大なものを見ることで壮大な夢を描き、壮大や夢を描けてこそ壮大な夢を実現できるものではないか。
思うことは実現する。思わないことは実現しない。絶対に。
海を見たことのない人は、海を渡るという夢を持たない。
船を作り、海図を描き、満天の星を海上から眺めるというイメージを持たない。
コロンブスは海育ちだったからこそ、大西洋の彼方に東洋を、未知の大陸を、太陽の昇る日出ずる国をイメージできた。

そう。
インプットは重要だ。
莫大なインプットのなかからアウトプットのイメージができあがる。
そして、アウトプットに近づくために、感じて考えて行動する。
わが子には、そんなふうに生きていってほしい。

わが子も今、倫理の勉強をする年頃になった。
大学受験に必要な科目のなかで、もしかすると『倫理』は私たちの人生にとってもっとも重要かもしれない。
そんなことを感じる今日この頃、である。

夕食に一杯のワインを

Food Revolution 9をお届けします。

フランスをはじめ地中海沿岸の国では、ワインが食の中心的な位置づけになっています。

アルコールの効用についてはさまざまな議論が繰り広げられてきました。
でも私的には、まったく飲まない人よりも適度にたしなむ人のほうが健康だと考えています。
寿命も長いし、心臓を患う確率も低いように感じています。
特に赤ワインに含まれるポリフェノールは有効とされています。

ただし、適量の定義は守らなければ意味がありません。
男性なら一日二杯まで。女性なら一日一杯まで。

量だけでなく飲み方も重要です。
楽しく食事を取りながら少しずつ。これが鉄則です。

 
ということで、今日のルール。

★『赤ワイン 楽しくゆっくり適量で』

【華野小町プロフィール
宮崎出身の料理研究家。管理栄養士。
卒業後、大手給食会社や医療機関勤務を経て2000年よりフリー。
NPO二十四の瞳では、会員向けに個別食事指導や講演を行っており、『食の女神』として大人気! (by ジャム)

サービスの仕様

さて、肝心のNPOのサービス仕様を決めておかねばなりません。まず、地域である程度の人脈ができてきて、学習会のトライアルを2~3回こなした段階で、NPOの入会を募ることになります。あなたができること、作り上げた人脈を活用してできること、もちろん、もともとあなたが持っていた人脈も活用してください。例えば、私がいちばん最初に用意したサービスメニューはこんな感じです。

●月2回の学習会(テーマは、医療・福祉・お金・法律・葬儀)
●月1回の会報誌発行
●会員専用のなんでも相談ホットライン(24時間365日)
●具体的な相談に対する専門家の紹介
●入会金ゼロ、月会費1,000円

いま考えると、学習会を月2回やったのはかなりハードでした。毎回2講座にして、ひとつは私が喋り、もうひとつは毎回ゲスト講師として、医者、看護師、薬剤師、管理栄養士、ケアマネジャー、弁護士、司法書士、行政書士、税理士、自治体職員、消防署員(救急隊)、葬儀屋等を確保しました。なんといってもスケジューリングに骨が折れました。それと、毎回座学だけだと不健康なので、軽体操や歌、ゲームや映画鑑賞(DVD)などで退屈させないような工夫をしました。また、会費とは別に、資料のコピー代やおやつ代として500円をいただくようにしました。もちろん、それらを予め盛り込んで会費を少しアップしてもいいでしょう。
 
会報誌は完全手作りで、学習会の様子や次回の予告、あなたの関心あるテーマで記事を書くのもいいでしょう。小学校時代の学級新聞のイメージで柔軟な発想で作成することが重要です。ネタに困ったら、会員を順次紹介していってもいいですね。
 

相談ホットラインは、私がこだわった点です。地域の高齢者との会話を重ねるうちに、自治体窓口の使い勝手の悪さが浮き彫りになってきたためです。平日の9時5時しか対応してくれないこと、複数の窓口を回らねばならないこと、必ずしも対応のいい職員ばかりではないこと等、いざという時に頼れないというのがシニアの自治体に対する評価だったのです。だからこそ、私は24時間365日に固執したのです。実際にやってみると、22時から翌8時までの時間帯にかかってくる件数は、会員が100名の場合でも月に2~3件です。土日祝日の昼間の時間帯を併せても10件に届くかどうかで、会員のみなさんによると、「なにかあったときに気軽に相談できるひとがいるという安心感を買っている」ということなのだそうです。

続く

社会人としての心構え①

今回から3回にわたって、ある企業の新入社員に対して行った講演の内容をご紹介していきます。
学生と社会人のちがいにフォーカスしながら、『もう許されない学生時代の3つの習慣』について話していきます。

まずひとつめ。テーマは「行動責任~信頼される言動がチャンスを呼ぶ~』です。

結論から言いましょう。
ビジネスシーンにおいては、話すべきことを決めてから話そうということです。

学生時代は学校にお金を払ってました。だから授業中寝ていようが、授業をさぼろうが、自己都合自己責任。さして問題にはなりませんでした。


しかしこれからは、会社からお金をもらいます。どういう事かと言うと、会社とみなさんおひとりおひとりとの間には契約関係があるということです。だから会社が企業として目指す方向性に協調することが義務づけられます。組織の一員として信頼される、然るべき行動が求められます。そして会社の存続発展に貢献することの対価として、給与や賞与を受け取るわけです。

この研修にしても、お金の出所は会社の経費。みなさんの将来に期待しての先行投資です。このことを理解すれば、例え退屈な研修であろうと、目的意識を持って、会社が負担してくれた金額以上の何かを吸収しなくては、という気持ちにならなければ嘘なわけです。

ですから、みなさんが真っ先に実践すべきことは、「私はこの構図をきちんと理解していますよ」ということを知らしめること。要は、信頼を得るための言動を徹底することです。学生時代のように、わかっただけではダメで、周囲がそうだとわかるよう具体的な言動に表すことが求められるのです。この積み重ねが活躍のチャンスを運んできます。

これがないとどうなるか。時間の経過とともに少しずつわかってくるはずです。チャンスが与えられなくなっていきます。さらに、コンプライアンス違反など、企業の社会的責任を著しく逸脱した場合、社会的制裁を受けることだってあります。この危機意識は絶対に持っておく必要があります。これが社会人としての大前提です。

それでは、「信頼される言動」って具体的にはどんなこと?となるわけですが、
ここでザキヤマさん(架空の新入社員)に登場してもらいましょう。入社して間もなくGWというある時、先輩社員がトッププレゼンテーションのリハーサルを土曜日に行うことになりました。

営業所長曰く、「新入社員も積極的に参加して勉強したらいいんじゃないかな」。

その時、ザキヤマさんが一瞬表情を曇らせます。

 「ザキヤマ、どうかしたか」

しかめっ面をしながら沈黙すること10秒弱。ザキヤマさんの口から出た言葉は・・・。


 「いゃあ、申し訳ありません。そこはちょっと旅行の計画が入ってまして・・・」。
次の瞬間、その場の空気が止まり、画像はセピアカラーに変わりました。あの時の白い目線の集中砲火を、ザキヤマさんはいまだに忘れることができません。

教訓です。社会には建前と本音がある。
入社間もない時期、配属先のムードを把握するまでの期間、一定レベルの信頼を得るまでの期間は、スタンダードな言動を心がけましょう。学生気分が抜けないヤツだなどという印象を持たれて得することはありません。

ちなみに、私の経験則から申し上げると、なぜかプライベートの予定が入っているときに限って、間近になって休日出勤や残業の案件が出てくるんですよねぇ。

感じて、考えて、それから話すということです。
「たちつてと」(短絡的に、中枢神経で、つまらないこと、テキトーなこと、突拍子もないこと)で話してはダメよ、ということです。

(続く)

樋口一葉 ~貧しく、せつなく、いじらしく~

いまの5千円札の顔。
樋口一葉(1872.3.25~1896.11.23)。
彼女の肖像は、日本銀行券としては女性で初めて紙幣に採用された。
 
本名は樋口奈津。創作では「奈津」よりも「夏子」を用いることが多かった。
新聞掲載の小説には「春日野しか子」とあった。
『一葉』は、師事した半井桃水が、インドの達磨大師が揚子江を一葉の芦の葉(一葉舟)に乗って下った故事から取って奨めたらしい。彼女はこの逸話に、人生という波間を漂う自分自身を重ねていたのだろうか。
 
「自分が見た人間の真実を描きたい。弱者の心の声を伝えたい」。
そんな思いから、1895年、遊郭界隈の子どもたちの世界を『たけくらべ』として「文学界」に連載開始。翌1896年に完結した『たけくらべ』を一括して発表するやいなや、森鴎外に「まことの詩人」と熱賛され、文壇での名声は絶頂を極めた。彼女の家は、上田敏、島崎藤村、斎藤緑雨、泉鏡花、幸田露伴ら様々な文人が集う文学サロンになっていく。
 
しかし、人の運命のなんたる非情。
苦労づくめだった一葉がやっと文壇に認められた矢先、肺結核が明らかとなる。長年の過労が原因らしい。
 
そして、同年11月23日。
24歳6ヶ月という若さで夭折。
あまりに早すぎる死ではないか。
 
病没から16年。一葉が15歳から亡くなるまで9年間に書き溜めた44冊もの日記『一葉日記』が、彼女の妹によって世に出された。そこには、かつての師(半井桃水)への想いが切々と綴られている。
 
『見苦しく、憎く、辛く、浅ましく、哀しく、淋しく、恨めしき、厭う恋こそ、恋の奥なりけれ』
 
こっちまで泣けてくる…。

平成24年5月2日(旧暦の3月25日)は、一葉の生誕からちょうど140年だった。

台東区竜泉にある一葉記念館では記念イベントが催された。行ってきた。
 
吉原の遊郭に程近いこの界隈は、一葉の代表作『たけくらべ』の舞台。
そして、彼女が駄菓子屋&荒物屋で生業を立てていた地でもある。
 
彼女は肺結核のため24歳6ヶ月という若さで他界したが、明治文学の至宝と称される代表作「たけくらべ」「にごりえ」「十三夜」の他、すべての作品をわずか14ヶ月という短期間に発表している。文学界では、これを「奇蹟の14ヶ月」と呼んでいるそうだ。

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(正式名称:市民のための医療と福祉の情報公開を推進する会)
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