NPO法人 二十四の瞳
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倫理

人間は、感じて、考えて、行動するものだ。
ただ、残念なことに、鈍感な人がいる。
深く考えない人がいる。
考えないままに、場当たり的に行動に移してしまう人がいる。

わが子には、そうなってほしくない。
最近、よくそんな話を聞かせる。
大切なことだと思うから、機会があるたび、似たような話をする。

私たちは、なぜ生まれてきたのだろう。
いったい何者なんだろう。
青い空を見て、白い雲を見て、真っ赤な太陽を見て考える。
でもわからない。

だから探しに出かけるんだ。
自分がいまここにいる意味を。
人生の時間を賭けていい何かを。
それが生きるってことかも知れない。

志や目標が定まれば、
その実現にむけて目的意識を持てば、
何もないよりは、きっといろいろなことを感じられるようになる。
感じ取ったことを、あれやこれやいろいろな角度から考えるようになる。
そこから導き出した答えを実行に移せるようになる。

一発でうまくいけばいいけれど、
現実はそう思い通りにはいかない。
だから失敗して、また別のことを感じて、考えて、行動する。
この繰り返しのなかで、たぶん人間はステップアップしていくことができる。

私がこんなことをひねり出したのは、まだ高校生のころ。
共通一次テスト(いまの、センター試験)のために、倫理社会の教科書を眺めながらだった。

志や目標はどうやって打ち立てるのだろう。
イマジネーション。
ゴールを描くための想像力が必要だろう。
そのために、読書や旅行や人との交流には積極的になるべき。
そんなことを子どもには話してきた。

モンゴル帝国の始祖チンギス・ハン。
彼は、モンゴルの大草原の地平の彼方、周囲を真っ赤に染めながら沈む太陽を見ながら育った。
その感動が、やがて、史上稀にみる大帝国建設の夢に結実していった。

壮大なものを見ることで壮大な夢を描き、壮大や夢を描けてこそ壮大な夢を実現できるものではないか。
思うことは実現する。思わないことは実現しない。絶対に。
海を見たことのない人は、海を渡るという夢を持たない。
船を作り、海図を描き、満天の星を海上から眺めるというイメージを持たない。
コロンブスは海育ちだったからこそ、大西洋の彼方に東洋を、未知の大陸を、太陽の昇る日出ずる国をイメージできた。

そう。
インプットは重要だ。
莫大なインプットのなかからアウトプットのイメージができあがる。
そして、アウトプットに近づくために、感じて考えて行動する。
わが子には、そんなふうに生きていってほしい。

わが子も今、倫理の勉強をする年頃になった。
大学受験に必要な科目のなかで、もしかすると『倫理』は私たちの人生にとってもっとも重要かもしれない。
そんなことを感じる今日この頃、である。

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