NPO法人 二十四の瞳
医療、介護、福祉のことを社会福祉士に相談できるNPO「二十四の瞳」
(正式名称:市民のための医療と福祉の情報公開を推進する会)
お問い合わせ 042-338-1882

« | »

笑う門には福来たる

こんにちは。
ジャムおじさんこと、二十四の瞳のヤマザキです。
さて今日は、勉強熱心な会員の方からのリクエストで、『笑い療法』について私の知るところを書いてみます。

一般に、笑ったり、感動の涙を流したり、適度にハラハラドキドキしたりすることは、免疫力を高めたり、脳を活性化させたりするため、明るく前向きに生活するためには極めて効果的だとされています。とくに生活習慣病と言われる高血圧や糖尿病などの症状には、下手に薬を服用するよりもずっといいと言われ始めています。もちろん私も同感です。

笑い療法については、高柳和江(日本医大助教授・病院管理学)さんという方が有名です。彼女は、「癒しの環境研究会」の世話人をされていますが、この研究会では「笑い療法士」という資格を認定するなどして、笑いで患者の自己治癒力を高め、健康な人の発病予防をサポートすることを推進しています。

 
同研究会のホームページでは、笑い療法士は「そばにいても安全で安心」と相手の方に思っていただくことが、まず大切で、病院、福祉施設、学校、普段の生活の場などで患者さんやそばにいる人に受け入れてもらうことが大事なことだ、周囲の雰囲気を明るく、楽しくする人たちに与えられる資格なのだとアピールしています。単に、病院や施設といったところばかりでなく、町々に、世の中に広く笑いの花を咲かせたいというのがその趣旨のようです。

高柳氏によれば、「10分間の大笑いで2時間は痛みが取れる。幸せホルモンであるエンドルフィンやセロトニンが出る。NK細胞活性も高まり、免疫もあがる。笑いが一番、薬は二番」だそうで、「1日5回笑って、1日5回感動することを心がけましょう」とのことです。

かつて日本心身医学会が、癌患者が大阪の吉本新喜劇を見て大笑いしたところ免疫力が活性化したと発表し、それが新聞に掲載されたことがありました。米国でも笑いの効果が実証されています。米国の研究論文から引用すると・・・、
 
(1)ユーモアや笑いは、ナーシングホームの人々の健康づくりに大いに貢献する作用がある。
(2)大笑いは内臓のジョギングともいわれ、適度な運動に匹敵する効果がある。大笑いでリラックスすると自律神経の働きが安定。適度な運動をした時と同様、血中酸素濃度も増加するため、ストレスを大幅に減少させることができる。
(3)脳内モルヒネと、以前日本でも話題になったエンドルフィンという強力な鎮痛作用を持つ神経伝達物質が増加し、痛みを忘れてしまう。
(4)脳波では、情緒を司る右脳の活性化が見られ、ストレスで左脳を使う人にとってリラックス効果があると考えられる。
 
調べてみると、笑い療法の源流は、強直性脊椎炎という膠原病の一つを同療法で治した米国のジャーナリスト、ノーマン・カズンズ氏に行き着きます。諏訪中央病院名誉院長の鎌田實氏は、カズンズ氏の養女となった原爆被爆者の女性にインタビューしたことがあるそうで、彼女が笑いによって勇気づけられていった過程を自著に紹介しています。
 
約10年前に、ロビン・ウィリアムス主演の映画『パッチ・アダムス』という映画がありました。実在のモデルで医師のパッチ・アダムス氏が笑い療法を実践して奇跡を起こしていくストーリーですが、機会があればDVDを借りて観てみたらどうでしょうか。

いずれにせよ2010年は、年明けから「笑う門には福来たる」といきたいものですよね。

 
 「災い転じて福となす」べく、苦境も笑い飛ばしたいので、このようなお笑いネタを提供する次第です。

トラックバック URL

コメント & トラックバック/ピンバック

コメントはまだありません。

コメント