NPO法人 二十四の瞳
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薬の多さにびっくり

質問: 

高血圧と頭痛で通院して1年以上になります。通院するうちに薬が増え、現在は8種類にもなります。
息子から「副作用が出るからやめておけ」と叱られるのですが、先生に尋ねることもできず悩んでいます。(70代・女性)

回答:
相談者は、血圧を下げる利尿剤の他、鎮痛剤、睡眠剤、眩暈薬。更に、副作用予防としてカリウム剤、痛風薬、胃薬にビタミン剤・・・といった具合に、細かな症状毎に薬を付け足されてきたようです。
根本の症状さえ抑えればいいものを、正直驚きました。さて、薬剤師からのアドバイスです。


★日本の医師は、臨床薬理学を無視してガンガン薬を処方する嫌いがある。米国では3剤までに抑えるのが原則。相談者の場合、米国なら2剤で済むと考えられる。

★高齢者の場合、各臓器の機能が低下しているため、薬の分解速度が遅い。よって、何種類もの薬を一日に複数回飲めば、体内で薬同士の相乗作用が生じ、非常に危険である。
 
私の父の主治医であった、全日本病院協会副会長の天本宏氏は言っている。「薬は飲まないに越したことはない。医師も患者さんも『医療には限界がある』と認識すべき。

健康寿命を決める因子は、食事・運動等の生活習慣が50%、住まいや人間関係等の環境が20%、持って生まれた遺伝子が20%。薬を含めた医療の影響は僅か10%に過ぎない」と。

 
薬を出す場合、医師はキッチリと説明する。不安ならば患者もしっかり質問する。いま、そんな関係が求められているとつくづく感じる。
 

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