意味のない健康診断


テレビでもお馴染み、新渡戸文化学園東京文化短大学長の中原英臣氏。彼はもう
20年以上、健診の非有効性について調べていて、一貫して否定的な立場を取っています。つい最近もテレビでこんなことを話していました。「日本人間ドック学会の調査(2006年)によると、健康診断を受けた295万人のうち「異常なし」は全体のわずか11%しかいなかった。つまり9割が異常というわけだが、これに対して厚生労働省の研究班は、健康診断で行う代表的な24項目のうち、16項目には数値基準に十分な根拠がないということを指摘した。こんな意味のない検査を何の疑問も抱かずに行う医療側、それを知らされないでバカ正直に受けている国民。こんな無駄なことは一刻も早くやめるべきです」。

私同様に、メタボ健診についても中原氏は懐疑的です。「メタボリックシンドロームの診断基準は、
WHOではウエストとヒップの比率を重視している。日本の数値は他国と大きな違いがあるなど明確な医学的根拠が乏しい。結局、いまのままでは病人を増やすだけで、医師にしてみれば薬を出すいい口実になる。どう考えても医療費は削減どころか増えるはず」と呆れ顔です。

また、「日本という国は不思議な国で、全世界で効果が認められているものをなかなか導入しない。その一例がピロリ菌の除菌。ピロリ菌については、
16年も前にWHOが胃がんの発がん因子として指摘していて、実際、胃がん患者の9割からピロリ菌が見つかっている。これなら検査も簡単だし、私は井戸水を飲む機会があった日本の中高年の多くはピロリ菌に感染している確率が高いと考えているから健診にはこういうものこそ導入すべきと言い続けているのだが…」と渋い顔をしていました。

ちなみに日本でも、
2008年に北海道大学の浅香正博教授らの研究で、ピロリ菌の除菌で胃がんの発生が抑えられるということがわかり、英国の医学誌「ランセット」にも掲載され、注目を集めています。なお、教現在、ピロリ菌除菌には、その予防を目的とした健康保険の適用は認められていないため、費用は100%自己負担となっています。中原氏が指摘するように、私にも日本という国がよくわかりません(笑)。


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