社会福祉士にお奨めするキャリアステップ
現在、医療機関や福祉施設・介護サービス事業者等、特定の事業体に籍を置いているー。そんなアナタであれば、当面は今の仕事を続けながら、ご自身のブラッシュアップに取り組んで欲しい。アナタの場合、医療・福祉の知識に加え、現場経験という何にも代えがたいノウハウやスキルをお持ちの筈。これをビジネスコンサルティングに盛り込むのだ。
企画やマーケティングについてある程度学べば、おそらくアナタは利用者にとって付加価値の高い、新しいビジネスやサービスを企業に提案できるはずだ。常日頃近くで見て感じている利用者やその家族、更にはケアマネジャーやヘルパーの不便やもどかしさを、どうしたら解決してあげられるのか。そして、その解決策を講ずるためには、誰からどのようにお金を取るのがいいのか。こうしたことを考えて企業にぶっつけるのである。
「わたしの現場経験から市場ニーズがあることは間違いない。これをおたくの会社で実践したいのだ。」といった感じで提案するわけだ。言い換えれば、アナタがアプローチする会社が抱えている顧客に対して、自分のアイデアを具現化することで利益をもたらすことができますよ!とガイドしてあげるということ。わが国の現状からして、多くの企業は、少子高齢長寿化という市場構造の変化に対応するため、ヘルスケア系のビジネスやサービスを検討していると言っていい。
しかしながら、医療・福祉の領域は専門性が高く、一般企業はどうしても知識・情報不足から新たな試みを躊躇してしまうということが結構あるものだ。特に、法制度に関するリスクヘッジはかなりのウェートを占める。私がコンサルをした老舗百貨店、ハウスメーカートップ企業、私鉄グループ・・・、一様にそうだった。そこへアナタが、専門的な裏づけのある斬新なアイデアを持ち込んだとして、話も聞かないということはまずないだろう。
このようにして、できればメジャーな一部上場企業あたりにアプローチすることを強くお奨めする。なぜ大手かと言えば、規模の大きな企業ほど最終消費者に対して間隔戦を展開している(これに対して、中小企業は接近戦)ため、実は末端市場の情報に疎いため、現場を熟知しているアナタが輝いて見えるのである。そして、大企業ほどアナタの収入面にプラスの作用をもたらすことは言うまでもない。言葉は悪いかも知れないが、そんなビッグネイムの暖簾や顧客を借りて、アナタの企画やアイデアを実験してみるのが理想である。自分の立てた仮説のフィジビリティスタディをやらせてもらうのだ。
ハッキリ言って、採用されてプロジェクトまで立ち上げてもらえたら万々歳。採用だけでも万歳三唱。不採用にされてモトモトじゃないですか!しかし、確率からいって、冗談抜きでチャンスはある。漠然と転職活動するよりも遥かにイケる。福祉の世界の方々は真面目な方が多いので念のため言っておく。面接や企画書の中でアナタが言ったことを、採用された後で実現できなかったからといって何の問題もない。世の中、状況は刻々と変わるもの。
つまり、どういうことかと言うと、採用側が判断するのは、アナタの持ち込んだアイデアそのものではなく、企業側が関心あるテーマの周辺アイデアを持ち込んだアナタ自身ということなのだ。精緻な事業計画書もない案件に対して、「採用の面接で言っていた件、いつになったら実現できるのだ!」等と突っ込まれることは200%あり得ない。大企業であればなおさらのことだ。この感覚がもし理解できないと仰る方、恐らく一般ビジネス界で生きていくにはやはり柔軟性にかけると言わざるを得ない。
ということで、話を戻すと、可能であれば、定常雇用(正社員)でなくてもいいから日本人なら誰もが知っている大企業と是非とも関わりを持っていただきたい。それがそのままアナタの価値になるのだから。社会福祉士であるアナタが、その技能や経験を武器に一般産業界でビジネスコンサルを行った・・・。これは大きな価値であり、これだけでもアナタの講演料はアップすることをお約束しよう。どうか騙されたと思ってこのシナリオを実践していただきたいものだ。これこそが、このレポートでお伝えしたかった第一の具体的なアクションプランなのである。
なお、仮に今定職がなく、もし若干の時間をお持ちであれば、先述した企画やマーケティング、更にはコンサルティング技法について短期集中でトレーニングしてくれる講座があるので、受講を検討されることをお奨めする。いわゆるメディカルコンサルタントを養成する講座が巷にいくつかある筈だ。基本は3ヶ月コースで100万円、短期集中コースで1週間20万円。若干記憶違いはあるかも知れないが、確かそんな金額だったと思う。これらを活用しながら、現在アナタに足らないモノを習得しつつ、アナタの市場価値をいかに高めるかについて考えてみるといいだろう。
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