テーブルクッキングのすすめ

いよいよ美人料理研究家・華野小町先生の食育講座も最終回です。
私はこれからもずっと、彼女の活動を応援していくつもりです。
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さて、最後に少々調理環境についても触れておきましょう。私は10数年来、管理栄養士という資格を使いながら、医学的・栄養学的エビデンスに基づいて、糖尿病をはじめとする病態別管理食や、健康の維持増強をサポートする食事(長寿食など)を提供して参りました。

その過程で、「からだに良い」ことに加え、食事本来の美味しさや愉しさがひとの心に与える潤いの重要性も実感。一昨年には、召し上がられる方々に満足いただける「食」の15要因を、『瀬戸口式食満足の方程式』として体系的にまとめました。この方程式に基づき、『彩食健美』と称する、食べるだけで美容健康に効く食事を開発するに至ったのです。

さらに、当時在籍していた企業が「健やかで幸せな熟年生活を応援する健康綜合産業」を標榜していた関係で、食事を調理する際の火の元安全性にも配慮する必要に迫られました。

数年前には、パロマのガス湯沸かし器の爆発事故も報じられています。また最近でも、高齢者世帯に「ガスと比べて安全だから」という理由で導入されたIHヒーターが原因で、年間3000件以上の出火が発生しています。(消防白書)つまり、盲目的に電気安全説を信じることは危険だということがわかります。

それと前後して、電磁波が人体に与える悪影響が取り沙汰されるようになり、私としても食材や栄養バランス等、「食のソフト」に気を配ることに加え、調理器(ハード)にも一定の見識を会得せねばならなくなったわけです。

米国では、がん細胞の増殖や小児白血病の発症との関係が裁判にまで及んでいるのが電磁波です。その電磁波は、いまや日本の家電製品から大量に溢れており、炎がないから安全と思われているIHヒーター(電磁調理器)からは、わずか10センチの距離で40ガウスもの電磁波が測定されています。

外食産業やインスタント食品等の加工食品メーカーが「食のソフト」の部分を脅かす犯人であるとしたら、家電メーカーは「食のハード」の部分で重大な罪を犯しつつあるわけです。

冷蔵庫炊飯器食器洗浄器、電気ポットトースター等、殆どの家電製品は1メートルの距離を保てば電磁波は弱まり、人体に与える影響は問題視することは不要です。むやみに不安がることはないのです。

しかしながら、IH調理器と電子レンジについては、ケタはずれの電磁波強度がすでに実証されています。にもかかわらず、日本のマスメディアではIH調理器がもてはやされており、家電メーカーやそれら製品を大量に世の中に送り出している量販店等は、私からすれば確信犯としか思えないわけです。

電磁波による影響は一般に「電磁波過敏症」と言われ、頭痛、めまい、吐き気、平衡感覚障害、イライラ、眼の充血、呼吸苦、発汗、冷や汗、不整脈、胸痛、動悸、痺れ等となって現れます。また、白内障、緑内障、網膜剥離、顔面湿疹。さらには、神経ホルモン、セロトニン分泌が抑制され、うつ病などの精神異常にまで及ぶ可能性が指摘されています。(「成長中の細胞は分裂が盛んであり、電磁波を被爆すると、その遺伝子の鎖構造の分裂や再結合の度に遺伝子障害のリスクを負うことになる。そして、この電磁波による生体影響をもっとも強く受けやすいのが妊婦・胎児・子どもである。」ニューヨーク州立大学教授、ロバート・ベッカー医学博士)

具体的には、人間のがん細胞に送電線や電気器具から出る60ヘルツ電磁波を当てると、がん細胞の増殖率がなんと1600%もスピードアップさせ、がん細胞を悪化させることが確認されているのです。

こうした背景を認識した上で、「ガスもダメ、電気もダメでは、一体なにを使って調理すればいいの!」状態に陥り、真剣に食のハードについてもあれこれと調べまわることになったのです。

その結果、現在使用しているFMC調理器に行き着いたのです。これは、70年前にドイツで潜水艦内での調理のために発明・開発されたもので、電磁波障害がなく、火も出さず、焼肉・焼き魚でも煙すら出さず、鍋のなかの温度調整をコンピューターで管理する夢のような調理器です。

初めて実際に使ってみて、5分でおいしいご飯が炊き上がったときの感動は忘れることができません。煮る・蒸す・炊く・炒める・焼く・揚げる。全ての調理が可能です。もちろん解凍もできるので、もうひとつの電磁波の犯人である電子レンジも必要ありません。火力はガスの2倍あり、どんな鍋でも使用可能です。最近では、全国各地の自治体で介護用品として指定も受けている安全性の高い調理器なのです。

現在は、わたしもこのFMC調理器を家庭でも仕事でも手放せなくなっています。というのは、FMCを使うことで、兼ねてより理想と感じていたヨーロッパスタイルの調理法『テーブルクッキング』が可能になるからです。

つまり、子どもたちや家族の顔を見ながら、会話しながらの食卓を実現できるということで、まさに食育の観点からも最強のツールなのです。「マザーハート組合せ理論」を一段とバワーアップしてくれる武器なのです。

少年院に保護されている若者たちの90%以上は家庭で朝食を摂ったことがないというデータがあります。お母さんの愛情不足を象徴する現象です。料理研究家の立場からも、テーブルクッキングを推奨し、食育指導・手作り調理指導を通して、家庭の味、お袋の味を復活させていきたいと強く決意しています。

(END)

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