もしも診療を断られたら?
こんにちは、ジャムおじさんです。
ついさっき、会員の方からの電話を受けました。病院を変えようと思って出向いた先で、「うちでは診ることはできない。元の先生のところに行きなさい」と、診療を断られたというのです。
日本の医療制度の特徴として『フリーアクセス』ということがあります。わたしたちは、日本全国どこの病医院に行って診てもらってもいいわけで、会員制とか一見さんお断りということは一切ありません。大学病院など大規模な医療機関では、紹介状を持たずに行くと別途手数料を取られることはありますが、かかりたい病医院に行けばいつでも治療してもらえるということが日本の医療制度の大原則なのです。
ところが、別の医療機関で治療がうまくいかない(あるいは主治医と相性がよくない)から別の病医院に来ているというのに、「それは前の先生がやったことですから、そこで治療を受けてください」などと治療拒否されることが結構あるものです。
そんなときは、『先生、医師法に応召義務というものがあって、診療を拒否できないということを人から聞いたのですが』と切り返してみてください。医師法には、「診療に従事する医師は、診察治療の求めがあった場合には、正当な事由がなければこれを拒んではならない」と明記されており、これを『医師の応召義務』と言います。
ただし、医師には、治療をしても改善が見込めない場合にはそれ以上の治療をしない方針を取ることもできるという裁量権が認められているため、これを理由に治療を断られる場合はあり得ますが・・・。いずれにせよ、もし診療を拒否された場合には、その理由を納得できるまできちんと説明してもらうことが大切だと思います。