噛んでる間はお箸をおく

Food-Revolution その3 をお届けします。

食べ物はじっくりと飲み物のように味わい、飲み物は食べ物のように食べよう

これ、
私の好きなインドの格言です。
味わいながらゆっくり食べれば、少しの量で満腹感が得られます。
食事を単なるエネルギー補給と考えずに、満足感を得るイベントと位置づけるのです。
そうすれば、時間をかければかけるほど、食事の時間が豊かになります。

ヤマザキさんに指摘されました。
「理屈はわかる」と。
「でもそんな悠長なことは言ってらんない」と。

で、具体的な方法論を出せと言われました。
たしかにそうですよね。
考えた挙句、こうしました。
口にモノを入れて味わっているあいだは、お箸やフォークは手から離そうと。

食べ物はしっかり噛んで液状になるくらいまで咀嚼する。
飲み物は一気に飲まずに、口の中で転がすようにじっくり楽しむ。
その間、両手はフリーにしてジェスチャーを交えておしゃべりしましょうって。

これ、忘れ去られたテーブルマナーでもあるんですよね。

★今日のルール
 『噛んでる間はお箸をおく』

【華野小町プロフィール
宮崎出身の料理研究家。管理栄養士。
卒業後、大手給食会社や医療機関勤務を経て2000年よりフリー。
NPO二十四の瞳では、会員向けに個別食事指導や講演を行っており、『食の女神』として大人気! (by ジャム)

なんとなく、食べない

Food-Revolution その2 をお届けします。

テレビを観ながら。
ソファに寝っころがりながら。
暇つぶしに。
口が寂しいから。
そこに食べ物があるから。
なんとなく・・・。

こんなふうに、空腹感とは無関係についついモノを口に運んでしまうなんてこと、ありませんか?
この、惰性で食べてしまう習慣が未来を暗いものにするのです。
人間一定の年齢を越したら、内臓の状態が外見に表れてくるものです。
体が求めてもいないのに食べ物を押し込んで胃腸に負担をかける。
その結果、胃腸が疲弊して・・・。
それが表情に出てしまうのです。

今日からは、たまたま腰を下ろした場所に食べ物があったとしても。
よこで友人がパカパカと食べものを口に運んでいても。
一拍おいて、クールに自問自答してみましょう。

『なぜ、私はいま、これを食べる必要があるのかしら?』
『あなた、本当に本当に、いま、お腹すいてるの?』

あなたの大切な胃袋さんの答えを、耳を澄まして聞きましょう。
それがいつまでも元気で楽しい未来への道標です。

★今日のルール
 『本当にお腹がすいたときだけ食べる』

【華野小町プロフィール
宮崎出身の料理研究家。管理栄養士。
卒業後、大手給食会社や医療機関勤務を経て2000年よりフリー。
NPO二十四の瞳では、会員向けに個別食事指導や講演を行っており、『食の女神』として大人気! (by ジャム)

満腹にしない

Food-Revolution その1です。

暴飲暴食どころか、お腹いっぱいになるまで食べない。

いいえ。

腹6分目まででストップしてください。
絶対に、満タンにはしないでください。
これを厳守されない方には、Food-Revolutionの効果を保証できません。

以前パリに行ったとき、フランス人の料理研究科の女性から教えていただいたことがあります。
フランスの女性は赤ワインと一緒に動物性脂肪をたんまり摂るのに、なぜスリムで寿命が長いのか。
その答えはこうです。

彼女たちが絶対にしないと心に誓っていることが2つ。
それは、間食とお代わりをしないこと。
ちっちゃなお洒落な小皿に少量ずつ食べ物を乗せ、時間をかけながらゆっくりゆっくり楽しむ。
子どものころからのこの習慣が大きいというのです。
とっても興味深いお話で、いまでも鮮明に記憶しています。

だから・・・。

★なにが何でも食べる量を減らす
★満腹を待たずに「ごちそうさま」をする

満腹感は悪です。
空腹感が消えた時点でお箸をおく。
これが小町流Food-Revolutionの鉄則です。

【華野小町プロフィール
宮崎出身の料理研究家。管理栄養士。
卒業後、大手給食会社や医療機関勤務を経て2000年よりフリー。
NPO二十四の瞳では、会員向けに個別食事指導や講演を行っており、『食の女神』として大人気! (by ジャム)

フード・レボリューションとは

こんにちは。
華野小町です。

先週までは、非常に複雑になってしまった現代の食事情についてお届けしてきました。
今回からは、アクションプランをご紹介します。

題して、『小町流Food-Revolution(食革命)』。
管理栄養士として15年。私なりにあれやこれや学び検証して行き着いた、現時点での最適解です。
ジャムおじさんこと、ヤマザキさんにも今春から実践してもらっている内容です。
彼はなんでも、ご自身の寿命を100歳と明確に設定していて、20歳くらいのどなたかに看取られたいのだそうです(笑)。
それを叶えるための食事のあり方を求められて、『小町流Food-Revolution』をガイダンスさせていただきました。
現時点で、体重も減少傾向にあり、彼がもっとも気にしていた目の周りの翳りも薄らいできたようです。
そして何よりも、胃袋自体が以前と比べて明らかに食物を欲しなくなったそうです。

人間誰しも40歳くらいになると、目に見えて胃・腸・肝臓・腎臓などの臓器の機能が低下してきます。
これは、生まれてからずっと働きづめできたわけですから仕方のないことです。
ならば内臓の機能レベルに応じて、摂取する食べ物も減らしていかないといけない。
つまり、一定の年齢を越したら、一日三食のルールに固執してはいけないのです。
朝をしっかり食べなきゃいけないとか、規則正しい時間に食事を取らなきゃいけないとか。
こういうのは成長の盛りにある若い人たちの話です。

ある年齢を過ぎたら、おなかが減っていなければ(空腹感を覚えなければ)何も食べなくていいんです。
そして空腹感を認識したら、体にグッドなものを少量だけ食べる。目安としては腹6分目。
注意すべきことは、ゆっくり食べること。
なぜならば、私たちの脳が満腹感を認識するのは、口から食べ物を摂って20分後だから。
あまりせかせかと早く食べていると、このタイムラグのせいで、必要量以上に食べてしまうからです。

発育途上にある若い人にとっては『食は善』。
シニアにとっては『食は悪』(不適切な食事の摂り方が体に悪さをもたらす・・・という意味)。
それくらいの問題意識を持っていただく必要がある。

と、そんな話をヤマザキさんには口が酸っぱくなるくらいお話したつもりです。
今回はかなり真剣に取り組んでいただいているようでホッとひと安心(笑)です。
ご関心のある方は、ぜひ、『小町流Food-Revolution(食革命)』をお試しください。

ということで、、来週からお届けする『小町流Food-Revolution(食革命)』。
前半の「どう食べるか」と後半「なにを食べるか」で構成していきます。
ちょっとだけ楽しみにしていてくださいネ。

【華野小町プロフィール
宮崎出身の料理研究家。管理栄養士。
卒業後、大手給食会社や医療機関勤務を経て2000年よりフリー。
NPO二十四の瞳では、会員向けに個別食事指導や講演を行っており、『食の女神』として大人気! (by ジャム)

わたしの目標

Stop the Junk! (ジャンクフードを撲滅せよ)

経済的利益に基づいて動く食品産業界は、私たちが自らの健康管理に役立つ情報を得るたびに、自社の不利にならぬよう情報を操作してきた歴史がある。 

1990
年代以降、私たちはカロリーの過剰摂取が肥満を引き起こすと教えられてきた。その後、肥満の主な原因が食事に含まれる脂肪の量であることに私たちが気づくと、食品会社は低脂肪や無脂肪の商品を発売し、「これでもう体重を増やさずに好きなだけ食べられる」と宣伝した。


さらには、もともと脂肪など含んでいないキャンディーやプレッツェル等の商品パッケージまで変え
て、健康的な脂肪ゼロの新商品を開発したように思わせた。

しかし、これら低脂肪あるいは無脂肪の商品には、極端に砂糖と炭水化物が多いことは私たちは
伝えられずにきた。そして、砂糖や炭水化物は、体内で消化されると脂肪に変わること、さらに長い目で見れば、以前の太る商品より身体に悪い、中毒性のある化学調味料がふんだんに加えられていることも伝えられなかった。

その結果、
1990年代後半から、低脂肪・無脂肪食品の売上が伸びるのと比例して、過体重や肥満の人が着実に増えていったのである。

そして今日、私たちの多くはあまりにも忙しすぎて、新鮮な材料のみを使って食事の準備をすること
などできやしない。そこでやむを得ず、一部または完全に調理された食品、つまり、脂肪や砂糖、ナトリウムや中毒性のある化学調味料をたっぷり使って加工された食品を購入している。

現代にはびこる悪しき食生活を改めなければならない理由をご理解いただけただろうか。
ではどのよ
うに変えていくのか。次回からは、この点についてお届けしたい。
 
***************************************************************************
ジャンクフード(junk food)とは、エネルギー(カロリー)は高いが、他の栄養価・栄養素の低い食べ物のこと。具体的には、ファストフードのハンバーガーやドーナツ、ポテトチップスやポップコーン等のスナック菓子全般を指し、単に食感を通じた快楽や満腹感を目的とする食品の総称。

口当たりが良いこと、少量でもカロリーが高いことから、摂りすぎによってこれまでは成人病の一傾向であった肥満や糖尿病等の若年化が生じ、生活習慣病の原因になるとされている。
「ジャンク」(junk) とは、「がらくた」・「屑」の意味。

改めて・・・私たちの気づき

従来の医療は、頭痛・胃の不調・疲れ・関節炎等のありふれた疾患を老化現象だからあきらめなさいと言ってきたが、これらの疾患は、過体重や肥満と同様、ひどい食生活からくる必然的な結果
自分の身体を大切にすることを学ばない限り、健康的な生活はできないし、生活の質も改善されない。

★食生活革命および食生活教育の強力推進

不健康で太りすぎの人たちは、自らの人生をコントロールするために何をすべきなのか。私たち管理栄養士はは、どのような形で具体的なサポートができるのだろうか。


私たちの身体は、毎日
2000万個の赤血球を作り、120日毎に全ての血液が入れ替わる。皮膚は3月毎に完全に生まれ変わり、古い骨は90日で分解され新しい骨に置き換わる。こうした機能を担うのがタンパク質・ビタミン・ミネラルであり、これらが毎日供給されなければ、カロリーとしていくらエネルギーを摂取しても、身体の内外の器官で死んだ細胞を入れ替えられなくなってしまうため、結果として心身に不調が生じてしまうのだ。

具体的には、情緒不安定、疲労、不安、頭痛、混乱、筋力低下といった症状が表れ、長期にわたっ
てこれらの栄養が不足すれば、ガン、高血圧、アルツハイマー病をはじめ、私たちが老化の一部として受入れるよう教育(?)されてきた多くの病気を引き起こす可能性を孕んでいる。

これらの疾患に対して、これまでの医療では、それぞれの症状を薬で治療・緩和するのが一般的
(対症療法)であり、根底にある問題、つまり、どのような食生活をして、どの栄養が不足しているのかに目を向けてこなかった。

だからこれからは、みなさまが健全なる食生活を追求するための動機づけ、正確な情報、具体的な
手段を積極的に提供していきたいと考える。

まずは第
1ステップとして、食生活革命(医学的・栄養学的に裏づけされた正確な情報に基づく、摂るべきでない食物の排除)の動機づけを行っていく。

2ステップとして、あるべき食生活とその具体的な実現方法について提言していきたい。

加工食品業界の許しがたい真実

『セブンイレブンのおにぎりに勝つために、物心がつくかつかないかの年頃の子どもたちの食生活にハンバーガー文化を浸透させなければならないが、わが家系の孫たちにはあまり食べて欲しくはない。』 (日本最大のファスト フードチェーンの前社長)
『かつて雪印さんが大変なことをやってしまったが、そもそも、牛乳というヤツは売っていて気持ちのいいものじゃない。我が家はもっぱら豆乳を愛飲してます。』(雪印ではない大手乳業会社の部長)
『今日、フォーカスグループで新商品の試食会をやったんだけどね、みんな、ここまでどうやってやって来たのかと思うほど大儀そうに、肥えた身体での モサモサと会場に現れるんですよ。あの人たちの体重が、あと5kgずつ増えることで今期のノルマが達成できるのかな、そしたらご褒美のハワイ旅行だな・・・なぁんて考えてしまうんだよねぇ・・・。』 (世界最大のフライドチキンチェーンの日本法人の取締役)
つまり・・・。もっとも熱心に売っている本人は、決して自社製品を食べない


ジャンクフード文化のもっとも恥ずべき点は、もっとも熱心な販売者本人が、プライベートでは、自身も含めて、愛する家族には自社商品を極力避けさせているということである。


人体が肥満にならずに一日に消費できるカロリーは、私の場合で、
22002400カロリーに過ぎない。一方で、タンパク質、ビタミン、ミネラル、健康に良い脂肪の所要量は摂らねばならない。ところが、大半のファストフードの食事は、実に1000カロリー以上あり、必須ビタミンやミネラルは殆ど含まれていない。

しかしながら、こうした食物がもっと悪いのは、含んでいないものではなく、含んでいるもののためで
ある。健康的な食事とは、カロリーの20%が脂肪で、残りの80%は炭水化物やタンパク質であるべきだが、味をよくするために必要以上に脂肪比率が高くなっているのだ。

例えばマクドナルドのビッグマックは、たった一個で
810カロリーあり、そのうちなんと490カロリー55g)が脂肪である。Mサイズのフライドポテト(450カロリー、脂肪22g)をつけなくとも、脂肪55gというのは成人丸一日の所要量であり、一種類の食物から摂るべき量ではない。

ところが、同社が標準的な固定客と位置づけているのは、一週間にハンバーガー
3個とフライドポテ4袋を食べている人たちなのである。

また、牛乳が健康に及ぼす悪影響(骨粗鬆症、成長ホルモンや抗生物質に起因する伝染病やガ
ン)は、2000年くらいから関係者の間では広く知られているにも関わらずメディアではさほど取り上げられていない。

化学調味料の弊害

身体が必要とするビタミンとミネラルの欠落
短期的には、過体重・肥満の他、情緒不安定、イライラ、活力不足、関節痛、視力聴力の低下、偏頭痛、胃の不快感、慢性疲労、落ち着きの欠如・・・。
★中長期的にはガンや心臓病を誘発する。

人の身体は、13種類の必須ビタミンを毎日摂取する必要がある。その多くは体内では作ることのできないもので、それらのビタミンは、ある種のミネラルとともに、私たちの体内で毎日行われている何百万という化学反応を維持するために欠かせないものである。


一日に数種類の新鮮な野菜や果物を食べれば、こうしたビタミンは必要量摂取できるし、そもそも
私たちの身体は、種類の違う天然の食物を欲しがるようにできているものである。

ところが、過体重や肥満の人たちの殆どは、彼らが食べている、化学物質で味つけされた加工食
品や
ファストフードのせいで、身体が必要とするビタミンやミネラルの最低所要量すらも摂れない生
活が延々と続くのだ。

これらの欠乏は、短期的に見ると、情緒不安定、活力不足、関節痛、視力や聴力の低下をはじめ、
これまでの医学が加齢とともに受入れるように説いてきた様々な疾患となって表れる。
uまた、中長期的には、ガンや心臓病といった重大な病気を引き起こす。

食品業界の化学兵器

★化学物質による味の変化が、食べ物の多様性を求める味蕾本来の性質を損ねてしまう。
★リンゴ、トマト、バナナ、アスパラ・・・。
天然の食べ物を摂っていれば、体は自然と異なった種類の食べ物を欲するようにできている。
★コーラ、フライドポテト、ポテトチップス・・・。
こうした加工食品の中には、続けて食べずにはいられなくなるような化学物質がふんだんに詰め込まれている。

ジャンクフードに大量に含まれている化学調味料の恐怖をわかりやすく説明してみたい。

果物や野菜等の天然の食物を二つ三つ食べると、私たちの味蕾(みらい)が感じる喜びは徐々に薄れ、異なる種類の食べ物を欲しがるようになっている。


ところが、フライドポテト、コーラ、ポテトチップス等の多くの加工食品には一口食べたら止まらなくなるのが一般的だ。これは、化学調味料によって、「ひとつきりでは満足できない」ように仕掛けがなされているためである。

この化学物質による味の変化が極端な食べ過ぎにつながり、肥満を促し、食べ物に多様性を求める味蕾本来の性質を損ねているのである。

ポテトチップマーケティングの恐怖

食品産業界の罪
同じ製品を売るならば、新規顧客に売るよりも既存顧客に売る方が簡単で、より儲かる
低所得の不健康な過体重の顧客に対し、血も涙もない卑劣な行為を繰返している!(化学物質を用いて、絶対に健康的な量では満足しないよう仕向けている)

各企業は、自社商品の熱烈なファンである10%の顧客を徹底的に研究する。彼らの好き嫌い、夢、願望、趣味、欲求、ヒーロー・ヒロイン像等々。特に消費の多い顧客には「フォーカスグループ」(市場調査の事前テストのため、ターゲット市場から抽出された信者的顧客群)への参加を呼びかけ、新商品の試食や宣伝広告を見せて意見を求めたりしながら洗脳していくのだ。u彼らが特定の歌手や俳優を好めば、すぐにその有名人たちがテレビ・ラジオで当該商品を褒める・・・といった具合に。


食品会社は、所得の低い、不健康な、過体重の顧客を標的にするのみならず、さらに悪質なことを
している。商品を購入した顧客は、食品会社の化学者たちによって、健康的な量では絶対に満足しないようコントロールされてしまうのである。

実は、抑制の効かないイライラや、うつ病、ガン等の感情的問題や医学的難問のなかには、ジャン
クフード会社がもたらしているものがかなりあると言われている。

« 前へ | 次へ »


NPO法人 二十四の瞳
医療、介護、福祉のことを社会福祉士に相談できるNPO「二十四の瞳」
(正式名称:市民のための医療と福祉の情報公開を推進する会)
お問い合わせ 042-338-1882