NPO法人 二十四の瞳
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医者が検査に熱心な理由

さいごに、日本の病医院が患者さんに盛んに検査を進めるわけについて触れておきます。それは極めて単純明快で、云億円もする検査危機を買ってしまったからです。買ってしまったら、どんどん使ってコストを回収しなければならないのは当然です。今日ほど国民医療費の問題がとやかく言われなかった時代。それは患者さんたち(特に高齢者)が医療はタダだと思って病医院に日参していた時代でもあります。患者さんが費用負担しなくても、病医院には国からジャンジャンお金が入ってきます。病医院はさらに儲けようと、最新鋭の機器をどんどん購入します。それを売りにしてひとりでも多くの患者さんを集めようとしました。ほんの10年前のことです。その習性がいまでも根強く残っています。

日本の
医療機器の充実ぶりは異常です。米国や英国の病院に較べて、CTスキャナーやMRIなどの高額精密機器の設置台数は群を抜いています。OECDの統計によれば、日本は世界最多のCTスキャナーとMRIを保有しています。人口100万人当たりのCTスキャナー数は約100台、米国の3倍。検査の有効性を認めていない英国と比べたら何と12倍です。もうこれ以上言うまでもないと思います。

なお、私の周囲には健診や検診なんぞ受けたことがないという医師が非常に多いことを書き添えておきます。彼ら自身がその有効性を信じていない証拠ではないでしょうか。

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