出会い
医者との出会いとは、患者がはじめてその医者のもとを訪れたときのことである。医者側が俗に“新患”と呼んでいる患者たちのことだ。また、紛らわしいものとして“初診”というのがある。これは、過去にその医者を訪れたことがあるものの、そのときとは別の疾患を理由に外来受診した場合のことを指す。まぁ、2~3ヶ月以上の間隔が空いた場合には大体こう呼ばれることになる。なお、ある病医院に複数の診療科がある場合には、例えば、内科にかかったことがあったとしても、皮膚科にはじめて出向く場合には、皮膚科の医者から見て“新患”ということになる。
はじめての医者に会うとき、私はいつもワクワクしてそのときを待つ。どんな医者が現れるのか、楽しみで仕方がないのである。だから、自分や家族が医者に出向く必要があれば、意図的にいろいろな病医院を巡るのである。実際に対面してみて予想が当たったとき、ハズレたとき。それなりに楽しい思いができるものなのだ。
いずれにせよ、患者と医者もひとりの人間同士である。最初の出会いというのはその後の関係を決定づけてしまいかねない。しかも多くの場合、患者はなにかしら苦痛があって医者に会いに行くわけだ。そんな迷える子羊に対して医者はどのような登場の仕方をするのか。これは極めて重要であるはずだ。が、このあたりのことに医者側は無頓着である。
●普通の医者 名乗ることは稀だが、杓子定規ながら、挨拶はそれなりにする。
●良い医者 患者の顔をしっかり見て、立ち上がって名乗る、頭を下げる、名刺を出す等、社会人としての然るべき挨拶ができる。さらに、「お待たせしました」等、労いの言葉をかけてくれることもある。
●悪い医者 初対面の挨拶がない。ぶっきらぼうに「どうしましたぁ~」から始まる。そんなときは、「あっ、まちがえました」と言って部屋を出よう。
残念なことに、診察室で患者に名乗らない医者は本当に多い。仕事上の面談であっても、半分の医者は名刺も出さない。欧米では、いや韓国であっても、これはあり得ない、信じられないことだ。日本の医者の挨拶レベルは、おそらく小学生の子どもよりも低い。そんなふうに医者を人間観察する習慣をつけてほしいものである。
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