6割の社会福祉士が年収400万円未満という現実
いきなりではあるが、社会福祉士の国家試験、あれは難しい。ここ数年の合格率は30%までも至っておらず、合格率3%の司法試験ほどではないにしろ、医学部さえ卒業すればバカでも合格る(?)医師国家試験(*その合格率は何と90%近い!)よりは間違いなく難しい。流石は、福祉関連資格の最高峰と言われるだけのことはある。
が、しかしである。折角超難関な国家試験をパスしたものの、その後のキャリアや待遇を見ると、実に寂しい限りの現実がある。おそらく、遮二無二試験対策に取り組んで、見事合格した方々の中にも、「こんなハズじゃなかった・・・」とお嘆きの諸氏もいるのではないか。私の知人でも、勢い勇んで個人事務所まで開いた方が数名いるが、正直申し上げて悲惨な結果である。開業準備に奔走していた頃の晴れやかな顔はいつしか荒んでしまい、日々の生活費にも困っている様子がありありなのだ。「個人開業した場合、3年はジッと我慢」等と「石の上にも三年」的なことを真顔で言ってるひともいるが、今更ながらに、資格で顧客が寄ってきたり、メシが食えるような甘い時代ではないというのが現実だ。
日本社会福祉士会が実施したアンケート結果を見てみよう。日本社会福祉士会が2007年に行った調査結果によると、社会福祉士の年収は、無収入:4.1%、100万円未満:3.3%、200万円未満:7.6%、400万円未満:42.2%、600万円未満:23.2%、800万円未満:10.7%、1000万円未満:4.9%、1000万円以上:1.2%となっている。
つまり、8割の社会福祉士は年収600万円に届かないのが実態であり、更に6割の社会福祉士は400万円にも満たないのだ。月給にすると、社会保険料等が天引きされて25万円程度ということになる。これは、開業医の約8分の1、勤務医の約4分の1に相当する。悲惨である。月々の手取りが25万円ということは、一部上場企業に勤めるOLと同等ということになる。この金額では、少なくとも妻子(あるいは夫子)を養っていくのは困難だ。福祉界のトップとされる社会福祉士がこんなことでいいのだろうか。いい筈がないっしょ!
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