乳がん検診の有効性って・・・?

こんにちは、ジャムおじさんです。
 
私が運営するNPO二十四の瞳(正式名称:市民のための医療と福祉の情報公開を推進する会)では、医療や福祉の現場で利用者が不利益を被らなくてもいいように、さまざまなご相談に24時間体制で応じています。ご要望があれば、相談者に代わって医療機関等と折衝するなど、100%利用者側に立った活動を身上としています。
 
この半年間に寄せられた相談の中から、誰しもが遭遇する可能性のあるものをピックアップして紹介していきたいと思います。
 
『家内は年二回、都城からわざわざ宮崎市内まで乳がん検診に行っているのですが、集団検診で十分なのでは?』
 
なかなか深い質問です。そうすることで奥様が日々心配なく生活できるというのであれば意味はあるでしょう。
 
実は、集団検診の有効性について否定した公的レポートが存在します。1998年、公衆衛生審議会が、「子宮体がん、肺がん、乳がんは、現在の集団検診では実施してもなくても、発見率は変わらない」と報告していますし、過去の新聞記事にも、「大腸がん検診の有効性評価を行う厚生労働省の研究班(主任研究者=祖父江友孝研究部長)は、集団検診での内視鏡・X線検査や直腸指診に否定的な見解を示した。自治体が実施する集団検診や職場検診などは奨められない」(05年3月23日の朝日新聞)とあります。
 
しかしながら、自治体や職場での集団検診には今でも必ずX線検査があるのはどうしたことでしょうか。
 
ズバリ言います。健診や検診に多額の税金が使われ、それに伴い病人が増加して国民医療費は33兆円を超えました。このお金の行方を冷静に考えれば、医者に勧められるがままに変に聞き分けの良い患者にならないことです。
 
勿論、適切なタイミングで適切な検査を受けることで危機を回避したケースもありますが、これからは、明らかな変調を感じたら検査を受ける、安心感を得るために年1回、誕生月に検査を受けるなど、自分なりにルールを設けることをお奨めします。『健康管理は自己責任で』という自覚を持つべき時代になったと言えるでしょう。


NPO法人 二十四の瞳
医療、介護、福祉のことを社会福祉士に相談できるNPO「二十四の瞳」
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