いいかげん医者に遠慮するのはヤメなさい!!!

こんにちは、ジャムおじさんです。
 
私が運営するNPO二十四の瞳(正式名称:市民のための医療と福祉の情報公開を推進する会)では、医療や福祉の現場で利用者が不利益を被らなくてもいいように、さまざまなご相談に24時間体制で応じています。ご要望があれば、相談者に代わって医療機関等と折衝するなど、100%利用者側に立った活動を身上としています。
 
この半年間に寄せられた相談の中から、誰しもが遭遇する可能性のあるものをピックアップして紹介していきたいと思います。
 
1月下旬の土曜日。深夜二時半頃、70代女性(一人暮らし)から電話を戴きました。「高血糖で3年以上通院しているが、他の病院に変えようと思うがどうか」というもの。今回は、この質問の内容ではなく、彼女が土曜深夜に電話してきたことを考えてみます。
 
この女性は、この問題で夜も眠れないくらいに悩んだ挙句、昔の小誌を見て電話してきたのです。二つの視点から考える必要がありそうです。
 
まず、質問内容自体は週明けまで待っても支障はなさそうです。にもかかわらず、土曜深夜に行動したのは、高齢者の場合、ほんの些細な不安でも、気にしだしたら夜も眠れないといった方が多いからです。が、自治体の相談窓口は平日の9時~17時まで。そんなとき、悶々としたまま月曜の朝を待つことなく、気軽に相談できる環境が整っていれば安心にちがいありません。
 
次に、行動を起こす決断をしたのが仮に平日であったら、果たして彼女は自治体や病院に電話をしただろうかという点です。世の中の相談機関は、概して相談しづらいものです。
 
例えばあなたなら、ちょっと気になることがあるからといって、医師・弁護士等の専門家や、公民館で土日に開かれている福祉相談室に行くことを選択するでしょうか。「相談して小難しい説明をされたり、たらい回しにされたりしないだろうか。まぁいい、面倒だからがまんしよう」。そんなためらいが、取り返しのつかない結果を招く危険を孕んでいるのです。
 
思い立ったときに気軽に相談できる環境が必要なのです。そんな思いからNPO「二十四の瞳」は、24時間体制で対応しています。

橋田壽賀子さんの元気の秘訣とは?

ちょっと前の話になりますが、昨秋、『渡る世間は鬼ばかり』の橋田壽賀子さんの講演を出かけたことがあります。その際にいちばんは印象に残った話をご紹介します。

橋田さんの元気の秘訣はいつまでも仕事を持っていることだと仰っていました。
「病は気から・・・という言葉もあるように、気持ちを前向きに持つということは本当に重要なことで、その対象は、なにも仕事でなくてもいいのです。趣味でも道楽でもビジネスでも政治でも・・・。ただ、たまたま自分の場合は人様との縁もあって仕事だった」と。      

また、「要は、ワクワクドキドキ、ハラハラドキドキするような刺激が老化を抑制してくれるのです。なんの刺激もない生活に慣れてしまうと、ボケてないのにボケたようになってしまいがち」だとも仰ってましたね。

そんな話を聞いていて、友人の医者がこんなことを言っていたのを思い出しました。「認知痴症ではないのにボケているみたいになっている人は脳を使っていないからなんだよ。脳の老化で何が怖いかと言えば使わなくなってしまうこと。ただそれに尽きる」。

それでは、脳という臓器のどこから老化が始まるのでしょうか。そこがやられると、もの忘れが始まると注目される脳の「海馬」という部分があるのですが、実は、海馬より先に縮む部分が「前頭葉」です。

学習療法の開発者として有名な東北大の川島隆太氏は、「前頭葉が縮むと意欲が落ちます。意欲が落ちて、楽しみもやる気もなくなって頭を使わなくなり、体も使わなくなって歩行能力が落ちたりします。だから前頭葉の老化予防が重要になってくるのです」と言っていました。

では前頭葉を使うとはどういうことか。これこそが感情の老化抑制、つまり、ハラハラドキドキの感情体験をすることなのです。ですから、奥さんが黄色い声をあげて氷川きよしを追いかけ回しても文句を言ってはいけません。男性の場合には、ゴルフであれ、カラオケであれ、クラブ遊びであれ、奥さんは頭ごなしに叱ってはいけません。みんな、もうちょっと遊んでもいいんです。要は感情を若々しくするということが老化予防の基本なのです。

ちょっと飛躍したかも知れませんが、やはり「よく遊び、よく学ぶ」ということが脳の健康維持には有効なんだなぁって改めて思います。


NPO法人 二十四の瞳
医療、介護、福祉のことを社会福祉士に相談できるNPO「二十四の瞳」
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